体調不良に張り合ってくる人の心理つらさ自慢への賢い対処法

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頭痛がひどくて、と何気なくこぼした。
返ってきたのは、わかる、私なんて昨日から三十八度、だった。
え、今そこ?
私の頭痛、一秒で持っていかれたんだけど。
疲れたと言えば、向こうはもっと疲れてる。眠れないと言えば、向こうは三日寝てない。気づけば毎回、相手のほうがしんどいことになってる。
ちょっと待って。これ、いつから勝負になった?
エントリーした覚え、ないんだけどなぁ。

目次

つらさ選手権に、知らないうちにエントリーさせられてる

体調が悪いと打ち明けたとき、欲しかったのは大丈夫?のひと言だけ。それなのに、気づけばどっちがしんどいかを競う試合が始まってる。ゾワッとするのはね、相手に悪気がないこと。本人は張り合ってる自覚すら、ないんだよ。

頭が痛いと言えば、向こうは偏頭痛持ち。熱が出たと言えば、自分はもっと高かった、と。あなたが差し出した不調を、ひょいと奪って、自分の表彰台に駆け上がっていく。残されたこっちは、ぽかん。

これ、地味にこたえるやつ。

心配してほしかっただけなのに、なぜか勝負になる

弱ってる時って、誰かに優しくしてほしいでしょ。背中をさすってほしい、とまではいかなくても、せめてうなずいてほしい。それだけなのよ。

なのに張り合ってくる人は、あなたの不調を、自分のつらさを語る合図として受け取る。あなたの痛みは、向こうにとってスタートピストル。バンッと鳴った瞬間、よーいドンで自分語りが走り出す。

優しさを当てにして口を開いたら、競技場のど真ん中だった。あの空振り、何回やっても慣れないわ。

あの人は共感力がないんじゃない。あなたに興味がないだけ

ここ、言い切るね。炎上したって構わない。

体調不良に張り合ってくる人を、共感力が低いと片づけるのは甘いと思う。だってその人、自分の話には熱が入るでしょ?ちゃんと感情はあるし、涙もろい人だっている。

足りないのは共感力じゃなくて、あなたへの興味。その瞬間、あなたの痛みに向ける関心より、自分が話したい欲のほうが勝ってるだけ。冷たいけど、これが正体。

だからね、あの人に共感を求めるのは、魚屋でパンを探すようなもの。売ってない店で、いくら粘っても出てこないんだよ。

なぜ張り合うのか。つらさでしか自分を保てない人の中身

じゃあ、なんでわざわざ不調で競ってくるのか。中身を開けてみると、いくつかの動機がゴチャっと混ざってる。

自分が一番かわいそうじゃないと、気が済まない

いちばん根っこにあるのが、これ。かわいそうな自分でいたい、という欲。

この手の人にとって、つらさは武器であり、勲章なの。一番不幸な人が、その場の主役。だからあなたが不調を訴えると、主役の座を奪われた気がして、慌てて取り返しにくる。私のほうがしんどいの、私を見てよ、って!

承認欲求が、不幸の側から噴き出してるパターンだね。幸せ自慢で注目を集められない人が、つらさ自慢で代わりに気を引いてる。正直、切ないっちゃ切ない。でも付き合わされるこっちは、たまったもんじゃないよ(笑)

あなたの話を、自分の話に持っていきたいだけ

もうひとつ。これは悪気がない場合も多い。

世の中には、どんな話題も自分の経験に着地させないと喋れない人がいる。あなたが胃が痛いと言えば、自分の胃の話。寝不足だと言えば、自分の睡眠の話。会話の主導権を、無意識にぜんぶ自分側へ引き寄せてるの。

本人は張り合ってるつもりすらない。ただ、人の話を聞き続けるって回路が、育ってないだけ。聞き役になれない人、意外と身近にいたりするでしょ。

マウントの一種。下に見られたくない人もいる

で、いちばんめんどくさいのがこれ。負けず嫌いが、不調にまで発動しちゃうタイプ。

仕事の成果でも、持ち物でも、なんなら不幸でも。とにかく人より下に置かれるのが我慢ならない。あなたが大変アピールをすると、それすら勝負として受け取って、自分のほうが上の苦労をしてると示しにくる。

つらさでマウントを取るって、字面だけ見たら意味不明じゃん。でも本人は大真面目。誰よりしんどい私、で勝とうとしてるんだから、もう、ね。金メダル、勝手に持っていってくれって感じ。

恋人がこれだと、じわじわ効いてくる

友達や同僚なら、まだ距離を取れる。でも、これが恋人だと話が変わってくるの。いちばん寄りかかりたい相手が、寄りかかった瞬間に勝負を挑んでくるんだから。

そばにいてほしい夜に、試合を申し込まれる

熱が出た夜。心細くて、しんどいって彼に送った。期待してたのは、無理すんなよ、の五文字だけ。

返ってきたのは、俺なんて先週インフルで死にかけた、だった。スマホを持つ手が、すっと冷たくなったのを覚えてる。

そこじゃないんだよなぁ。(いや、今じゃないだろ…)今、あなたの武勇伝はいらないの。ただ、心配の二文字が欲しかっただけ。弱ってる時にこれをやられると、胸の奥がシンと静まる。あ、この人には頼れないや、って。

放っておくと、弱音を吐く場所がなくなる

怖いのは、これが続いた先。

何度か空ぶりを食らううちに、人は学習する。この人に弱音を吐いても無駄だ、と。そして、だんだん本音を言わなくなる。元気なフリだけが、どんどん上手くなっていく。

恋人なのに、いちばん弱った自分を見せられない。それって、もう心の距離が空き始めてるサインだよ。一緒にいるのに、ひとりで耐えてる。その状態を放っておくと、関係はゆっくり乾いていくの。

張り合ってくる人への、すり減らない付き合い方

心理がわかったら、対応に落とそう。ここを外すと、こっちの体力ばかり削られる。覚えておいてほしいのは、相手の試合に、付き合う義務はないってこと。

勝ちを譲る。土俵から静かに降りる

張り合われた時、つい、いやこっちだって、と言い返したくなるでしょ。気持ちはわかるよ。でも、それをやると泥沼。お互いに不幸を盛り合う、地獄の選手権が開幕しちゃう。

正解は、勝ちを譲ること。それは大変だったね、つらかったでしょ、で相手を勝たせて、さっさと土俵を降りる。あなたが競う姿勢を見せない限り、試合は成立しないんだよ。金メダルをひょいと渡して、こっちは観客席で休んでればいい。

拍子抜けするくらい、これで場が静まることがあるから。

つらい時に、その人を頼るのをやめる

これが、いちばん効くかもしれない。

体調不良で張り合ってくる人を、心配してくれる相手として当てにするのは、もうやめよう。さっきも書いたけど、無いものをねだっても出てこない。弱った時に頼る相手のリストから、そっと外していいんだよ。

代わりに、ちゃんと大丈夫?と聞いてくれる人に、つらさを預ければいい。そういう相手、必ずどこかに一人はいる。頼る先さえ間違えなければ、あの空ぶりを食らう回数は、ぐっと減るからね。

それでも続くなら、線を引いていい

土俵を降りても、頼るのをやめても、まだ張り合ってくる。あなたの不調を笑いものにする。大げさだと決めつけてくる。そこまでいったら、もう付き合い方の工夫じゃ追いつかない。

距離を取っていいんだよ。会う頻度を減らす。深い話はしない。あなたが本気で弱った時に、追い打ちをかけてくる相手なら、その人はあなたの安全地帯じゃない。我慢して隣にい続ける理由、どこにもないでしょ。

不幸自慢にキレた私と、金メダルを全部あげた私

最後に、実話を二つ。張り合い相手をめぐって、まるで違う結末になった話。どっちも、私のやらかしと学びの記録。

失敗例。つらさで勝とうとして、泥沼にハマった私

数年前。仲のよかった友人が、会うたびに不調自慢をしてきた。私が肩こりがひどいと言えば、自分はヘルニア。寝てないと言えば、自分は不眠症で何年も苦しんでる、と。

最初は受け流してた。でも、あの日ついカチンときてさ。こっちだって毎日頭痛で限界なんですけど、って張り合い返しちゃったんだよね。

そこからが地獄。お互い、どっちがしんどいかの応酬。会話が、つらさの見せ合いっこに成り果てた。帰り道、なんでこんな消耗する話したんだろって、ぐったり。胃のあたりが重かったの、今でも覚えてる。

不幸で勝負を挑まれて、不幸で受けて立った。あんなに不毛な戦い、なかったわ。はぁ…思い出すだけで、肩が重くなる(泣)

成功例。勝ちを全部くれてやったら、急に楽になった

それに懲りた私は、別の張り合い体質の知人で、作戦を変えてみた。

その人が不調を語り出したら、もう全力で勝たせるの。それは本当につらいね、よく頑張ってるよ、と。自分の話は、いっさい乗せない。金メダルも、トロフィーも、表彰台のてっぺんも、ぜんぶ差し出した。

そしたら、ふっと肩の力が抜けたんだよね。だって、競わなくていいんだもん。相手は満足げに喋って、私は適当に相づちを打って、それで平和に終わる。

おまけに、まさかのことが起きた。勝ちを譲り続けてたら、ある日その人が、で、あなたは大丈夫なの?って聞いてきたの。たっぷり満たされた人は、たまにこっちへ矢印を向けてくる。ドクンとした、あの瞬間。へぇ、あなたでもそんなこと聞くんだ、って。

期待を手放して、頼るのもやめて、勝ちを全部あげた。結局それが、いちばん消耗しない距離だった。むきになってた頃は、毎回ヘトヘトだったのにね。

体調不良で張り合ってくる人に出会うと、つい、なんで分かってくれないの、と相手を変えたくなる。でも、その人が共感の店じゃない以上、いくら通っても欲しいものは手に入らない。

変えるべきは、相手じゃない。頼る先と、土俵に上がるかどうか。つらさで勝っても、もらえるのは誰も欲しがらない金メダルだけ。あの試合、出なくていいんだよ。

あなたの不調は、誰かに勝つためのカードじゃないでしょ。ちゃんと心配してくれる人の前で、そっと差し出せばいい。それで、じゅうぶん。

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