職場で好きな人と目が合うのが気まずい理由と自然な対処法

  • URLをコピーしました!
目次

モニターの端に、いつも視界が引っかかる

斜め前の席。パーテーション越しに、頭のてっぺんだけ見える距離。
資料から顔を上げた瞬間、目が合った。

0.3秒。
たぶんそれくらいで、わたしは視線を落とした。落としたというより、はじき返した感じ。まぶたが勝手に動いた。
それから三十分、画面の文字が一文字も頭に入ってこないの。意味もなくマウスをカチカチ鳴らして、スクロールバーだけが上下してた。

耳たぶが熱い。
エアコン効いてるのに、うなじのあたりだけ汗ばんでるのが自分でわかる。今の、絶対バレたよねって心の声が延々ループしてた。

そらした0.3秒が、その日の八時間を食う

厄介なのは、この気まずさに終わりがないことなんだよね。
だって相手、明日も同じ席に座ってるでしょ。逃げ場ゼロ。
給湯室に行くタイミングまで計算しはじめる。コピー機の前で鉢合わせしないルートを、無意識に引いてる自分に気づいたときの脱力感。
恋愛の悩みっていうより、もはや労働環境の問題じゃんね。

気まずさを作ってるのは、彼じゃない

先にそらした人が、その場の温度を決める

これ、わりと残酷な話なんだけどさ。
目が合った瞬間、ビクッとして視線を切る。この動作、相手からは全然ちがう意味に見えてる。

避けられた。
話しかけるなってことか。
なんか嫌われてるのかも。

好意でパンパンに膨らんだ胸の内側なんて、外からは一ミリも見えないの。見えてるのは、逃げた目だけ。
気まずい空気の発生源、こっち側。認めるのしんどいけど、事実。

回数を数える行為に、意味はない

今日は四回目が合った。昨日は二回。先週の水曜は一回もなかった。
その集計、ノートでもスマホのメモでもやったことある人、けっこういるはず。わたしもやってた。恥ずかしいから誰にも言わなかったけど。

断言するね。無意味。
座席の位置、その日の業務量、通路を通る回数。回数を左右する要素が多すぎて、感情の指標にならないの。
斜め前に座ってれば一日十回だって目に入るし、フロアが違えば両想いでも週に一回がやっと。
数えるほど不安になる仕組みになってるんだよ、あれ。

半年そらし続けた末に、言われた一言

忘年会でグラスが止まった

入社二年目の十二月。座敷の隅っこで、彼が唐揚げの皿をこっちに回しながら言った。
「ずっと、俺のこと苦手なのかと思ってた」

ウーロン茶を持つ指に力が入って、氷がカランと鳴った。
えっ。
喉の奥がヒュッと縮んだ感覚、今でも再生できる。

半年。目が合うたびに逃げて、彼が近づいてくるとファイルを開くふりをして、飲み会では絶対に隣に座らなかった半年。
好きすぎて避けてた行動が、まるごと拒絶として届いてた。

好意は伝わらない。届くのは動作だけ

このとき学んだの。
気持ちは電波じゃない。念じても飛ばない。
届くのは、まぶたの動きと、体の向きと、声をかけるかどうか。それだけ。

どれだけ想ってても、逃げる動作をした人は逃げる人として記録されるわけ。
真心とか、そういう話じゃないんだよなあ。

ちなみにその後、彼とは何にもなりませんでした(笑)。半年分のこじれは、唐揚げ一皿じゃ回収できなかったってこと。

判定するなら、目が合った後の0.5秒

そらす速さに、全部出る

見るべきは回数じゃなくて、切り方。
パッと弾くように外すなら、意識してる。無意識に見てた人は、あんなに速く動けないの。

ゆっくり視線をずらして、そのまま隣の同僚に話しかけるなら、こっちは風景の一部。悲しいけど、そう。
外したあとに口角がちょっと動いたら、かなり良い兆し。反射で笑いそうになった顔を、慌てて戻してるやつ。

二回目が来るかどうか

一回は事故。
一度そらしたあと、数分以内にもう一度合うなら、その人はこっちを探してる。
確認しに来てるんだよ、まだ見てるかどうかを。

偶然が二回続くほど、オフィスの視界って自由じゃないからね。

目以外の距離が動いてるか

視線だけを分析しても、答えは出ない。
確かめるのは体の移動。
コーヒーを取りに立つタイミングが重なる回数が増えたとか、会議室に入るとき近い椅子を選ぶとか、エレベーターで開くを押して待ってるとか。

体は嘘つけないの。好意があると、勝手に足が向く。
目線は誤読できても、距離の変化は誤読しにくい。ここを見て。

先輩ミナが一週間で空気を変えた方法

会釈を、先に出す

同じフロアにいたミナさん。彼女も片想い中で、しかも相手は隣の課の男性だった。
彼女がやったのは、たったこれだけ。

目が合ったら、逃げずに軽く会釈する。
おつかれさまです、の口の形だけ作って、それから視線を戻す。

一週間後、二人は普通に立ち話するようになってた。
すごくない? そんなことで変わるんだって、席から見てて口が半開きになったわ。

からくりは単純で、会釈が視線に理由をつけたの。
見てたんじゃなくて、挨拶しようとしてた人。そういう扱いになる。
気まずさって、意味のわからない視線が宙に浮いたままだから発生するんだよね。名前をつけてやれば、消える。

そこに一言、乗せられるかどうか

会釈に慣れたら、次は五文字くらい足すだけでいい。
今日寒いですね。その資料、重そう。あ、コピー機また止まってました。

用件じゃなくていいの。むしろ用件がないほうがいい。
仕事の話しかしない相手は仕事の相手のままだから。

ウィーンってコピー機が唸ってる横で交わす、どうでもいい二往復。あれが一番効く。
給湯室と複合機の前は、職場で唯一、雑談が不自然じゃない場所だと思ってる。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次