8歳年下の彼女が羨ましい?外から見えているのは年齢だけ

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飲み会の席だった。
彼女が8歳年下だと聞いた瞬間、テーブルの空気が変わったの。
えー、すごい。いいなあ。羨ましい。
本人は、いやいや、と笑ってた。でも、その笑い方が、少しだけぎこちなかった。
みんな、あの人の彼女のこと、何も知らないのにね
私はその場の温度を、少し離れたところから眺めてた。

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羨ましいが見ているのは、数字だけ

評価されているのは、関係じゃない

考えてみて。羨ましいと言った人たちは、その彼女の何を知ってる?
話し方も、価値観も、二人がどんな時間を過ごしてるかも、何一つ知らない。
知ってるのは、年齢差の数字だけ。
つまり、その称賛は、獲得したものへの評価であって、関係そのものへの評価じゃないの。
若い相手を選べた、という結果に対して、すごいねと言ってる。
だから、言われた側は嬉しいはずなのに、なぜか少し落ち着かない気持ちになる。褒められてるのが、自分でも相手でもないから。

属性で扱われる側は、静かに消耗する

そして、この視線は彼女のほうにも刺さってる。
若い子と付き合ってていいなあ、と言われるたび、彼女は若さという肩書きで紹介されることになる。
彼女がどんな人かじゃなく、何歳かで語られる。
最初は嬉しいかもしれない。でも、それが何年も続くと、じわじわ効いてくるの。
自分の価値が、時間とともに減っていく数字に紐づけられてるように感じるから。
褒め言葉のつもりの一言が、相手を属性に押し込めてることがある。ここは覚えておいてほしい。

8歳差が効いてくるのは、付き合った時じゃない

差が出るのは、五年後の時差

付き合い始めって、年齢差はほとんど関係ないの。会話が合えばそれでいい。
効いてくるのは、もう少し先。
私はこれを、時差だと思ってる。二人は同じ場所にいるのに、体内時計が八年ずれてる。
片方が三十五歳のとき、もう片方は二十七歳。同じ年を生きてるのに、見えてる景色が違う。
一方は、そろそろ結婚や子どものことを具体的に考える時期。もう一方は、まだ仕事を広げたい、遊びたい、決めたくない時期。
どっちも正しいの。ただ、朝が来る時間が違うだけ。

片方が夕方に入る頃、もう片方はまだ昼

この時差が、いちばん露骨に出るのが、決断の場面。
結婚のタイミング。子どもを持つかどうか。転職、引っ越し、親のこと。
年上の側には、期限の感覚がある。年下の側には、まだない。
ここで年上が急かすと、年下は追い詰められる。逆に、年上が合わせて待つと、こちらの時間が減っていく。
どっちかが我慢する形になりやすいの。
羨ましいと言われる関係の内側で、実際に起きてるのは、たいていこの調整なんだよ。

壊れる原因は、年齢差じゃなく役割の固定

教える側と教わる側で固まると、対等じゃなくなる

年の差カップルが崩れる時、原因はたいてい年齢そのものじゃない。役割が固まること。
年上が、教える人、決める人、支払う人、守る人になる。年下が、教わる人、従う人、守られる人になる。
最初は、それが心地いいの。両方にとって。
でも、これが何年も続くと、片方は保護者になり、片方は子どもの位置に置かれる。
恋人同士だったはずが、上下のある関係に変わっていく。
そして、その形になった時点で、二人が対等に話し合う力は失われてるんだよね。

羨ましいと言われ続けることが、固定を強める

ここが今日いちばん伝えたいところ。
周囲が、若い彼女と付き合えてすごい、と言い続けるでしょ。
その称賛は、年上の側の手柄として扱われる。彼が獲得した、という形で。
すると、無意識に、彼女は選ばれた側、彼は選んだ側、という構図が固まっていくの。
彼女の意思も、彼女が彼を選んだという事実も、その物語から抜け落ちる。
善意の羨ましいが、二人の対等さを削っていく。これ、けっこう怖い作用だと思う。

私が近くで見てきた、二組の話

羨ましがられていた二人が、五年目で揺れた

知り合いに、まさに8歳差のカップルがいた。
周りはみんな羨ましがってた。実際、二人とも楽しそうだった。
崩れ始めたのは、五年目。彼が結婚と子どもの話を出したの。彼女は、まだ仕事が面白い時期だった。
彼は待つと言った。でも、待ちながら焦ってるのが、態度に出てた。
彼女が言ってたのが忘れられない。急かされてるわけじゃないのに、時計の音が聞こえるみたい、って。
結局、二人は別れた。理由は年齢差じゃなく、時差の扱い方だったと思う。

うまくいっている二人に、共通していたこと

一方で、同じくらいの年齢差で、十年以上続いてる二人も知ってる。
その二人を見てて気づいたのが、年上のほうが教えないこと。
彼女の選択に口を出さない。決断を代わりにしない。おごり続けもしない。
彼女のほうも、分からないことを、分からないままにしない。自分で調べて、自分の意見を持ってくる。
つまり、年齢差があるのに、上下を作ってないの。
羨ましいと言われた時、彼が、彼女が優秀なんですよ、と返してたのが印象的だった。手柄にしてなかったんだよね。

羨ましいと感じている側へ

その羨ましさは、若さが欲しいわけじゃない

ここからは、羨ましいと感じてる人に向けて書くね。
その気持ちの正体、たぶん、若い相手が欲しいことじゃないの。
まだ選ばれる、という確認が欲しい。
年齢を重ねると、恋愛市場から静かに外された感覚が来る時期がある。それがちくりと痛むから、年下と付き合ってる人が眩しく見える。
だから、羨ましさの矛先は相手じゃなく、自分の現在地に向いてる。
そこを分けて考えると、少し楽になるよ。

羨ましさを、比較じゃなく確認に使う

その感情自体は、悪いものじゃない。
何かを羨ましいと感じるのは、自分が何を欲しいかを教えてくれる信号でもあるから。
若い相手が欲しいのか。それとも、誰かに必要とされたいのか。もっと自分を面白がってくれる人が欲しいのか。
そこを掘ると、たいてい年齢の話じゃなくなる。
他人の年齢差を数えてる時間があるなら、自分が誰といたいかを考えたほうが、はるかに早く動ける。
比べるのは、他人じゃなくて、去年の自分でいいと思う。

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